とんちゃんといっしょ

Cloudに関する技術とか日常とかについて書いたり書かなかったり

5打数1安打2出塁

スポーツではよく「自分との戦い」や「相手との心理戦」などと言われる。
だが、私の場合これ以外にも戦うべき相手がいる。
チームメイト
彼らほど恐ろしい敵はいないのではないだろうか。


打順が回ってくる。
ピッチャーに意識を集中しながらバッターボックスに入る。
バットを構え、ピッチャーがゆっくりと動き出す。
そして、「よっ、電車男!」
味方からヤジが飛ぶ。


別に毒男板住人でもなければ、電車内で人助けをした覚えもない。
私は眼鏡をかけて理系なだけであって、電車男とではないと言っておこう。
だが彼らの中ではそれだけで電車男となりうるらしい。


掛け声に眩暈を覚えたせいもあって、1球目を見送る。
ストライクだ。
そしてまたもヤジが飛ぶ。
「おいおい、ストライクやぞ電車男


この時点でピッチャーとバッターの勝負ではなく、ベンチと私の戦いとなる。
このまま弄られ続けるのは非常に嫌なので、さっさと打ってバッターボックスから逃ようと思う。
次の球を打った結果はサードゴロ。
一塁まで走ってアウト。
ベンチに帰ろうとすると
「もっと走れよ!今のじゃ準急ぐらいやぞ」
「いや、普通ぐらいじゃねぇ?」
区間急行でいいやん」
どれも激しく微妙だが、私を弄るのが彼らは楽しいらしい。


2打席目。
長引かせて弄られるのが嫌なので初球から狙っていくと決める。
そして初球はストライク。
狙い通りと思った瞬間またもベンチからヤジが飛ぶ。
「打つ瞬間に『エルメス〜』って叫んでー」
バットを振りながら「マジでかっ!」と思わず突っ込んでしまう。
結果はまたもサードゴロ。


一塁からベンチに帰って椅子に座る。
そして「なんかさー、この辺に敵がいる気がすんねんけど」と回りを指して言ってやる。
「えっ、どこ?どこ?」と笑顔で探す面々。
どうやら悪気満々らしい。
それに、言われてる側としても笑えるヤジなので諦める。


結局ヤジと戦いながら5打席回って、2塁打1本とエラーでの出塁。
チームは序盤からリードをしたまま18対3と大勝だったので、いつもより暇つぶしのヤジが飛んだのだろう。
だから来週はもっとヤジがないと勝手に信じてる。