かかりつけの医者に行きたかった理由はインフルエンザの判定のため以外にもうひとつあった。
それは、私の胸部レントゲン写真が未だに飾られているかを見るためである。
実はこの胸部レントゲン写真は、私に結核の疑いがあったために撮られた写真である。
小学校か中学校のときに、結核予防の注射を行なった際に注射を打たれた場所が痒くてかいたら腫れた。
後日注射を打った場所を確認したところ腫れているので結核の疑いがあると勝手に誤解されたのである。
その際に撮られた写真が問題なのである。
最後にかかりつけの医者に行ったのはインフルエンザにかかった時だから、確か高2のとき。
そのときには私の胸部レントゲン写真が飾られていた。
医者が言うには
「今までの中で一番きれいに撮れた。あと君の肋骨の形もキレイやったから飾ってる」
とのこと。
その後数年して、母の友人が医者に行った際に私の胸部レントゲン写真に気が付き
「どこか悪いの？」
と心配して電話をかけてきたことがある。
このことから、未だに飾られている可能性は非常に高い。
そして今回診察を終えた後確認してみたところ、やっぱり私の胸部レントゲン写真は飾られたままであった。
よもや痒くてかいた注射のあとから撮ったレントゲン写真が8年以上も飾られることになるとは思いもよらなんだ。
つーか、今なら肖像権の侵害で訴えれば勝てるのではないかと思ったりもするのだが、面白いので放置しておこうと思う。
